アイラインをインライン(目のキワの粘膜)に引いているひとは、コンタクトレンズ装用時に目やコンタクトレンズのトラブルが出やすいということが、コンタクトレンズメーカー チバビジョンの調査により明らかになった。
- コンタクトレンズユーザーのアイメイク実態調査結果(PDFファイル)
この調査結果によれば、「視界がくもる」「装用感が悪くなる」といったコンタクトレンズにまつわるトラブルを経験することが、インラインに引いていないひとに比べて多いというのだ(図1)。
(図1)あなたは、コンタクトレンズ装用時に、トラブルを経験したことがありますか。
[出典]http://www.cibavision.jp/upload_files/20100929164442_clglaf%20.pdf
特に、「レンズの使用期限になる前に視界がくもる」「レンズの使用期限になる前に装用感が悪くなる」の項目では、かなりの差がついている。アイラインの成分がコンタクトレンズに浸透してしまうからなのだろうか。
また、「コンタクトレンズ装用時に化粧品などが目に入るトラブル」を経験したひとは、アイラインをインラインに引いているひとのほうが多い(図2)。このことも、アイラインをインラインに引いているひとのほうがコンタクトレンズにまつわるトラブルを受けることが多い理由なのだろうか。
(図2)あなたは、コンタクト装用時に、以下のトラブルを経験したことがありますか。
[出典]http://www.cibavision.jp/upload_files/20100929164442_clglaf%20.pdf
インラインへのメイクは控えるべき?
この調査結果に寄せられた眼科医からのコメントによれば、目の充血やドライアイを防ぐためにもインラインへのメイクは控えるべきだという。
上下のまつげの裏側にはマイボーム腺と呼ばれるものがあり、ここから分泌される油分が涙の上に膜を作ることで、目を乾燥から守っているというのだ。
しかし、今回の調査でもアイメイクをするひとの89%が「目力をアップさせる」ためにアイメイクをしているほか、46.7%のひとがインラインにアイラインを引き、53.3%のひとがアイラインで目のまわりをグルッと囲む「囲みメイク」をしている現状から見ると、「インラインへのメイクは止めましょう!」と声高らかに言うのもどうかと思う。
そこで、基本に立ち返り、コンタクトレンズに汚れがたまるのを防ぐ方法をご紹介しよう。
コンタクトレンズの汚れを防ぐには?
コンタクトレンズに化粧品の汚れがなるべくつかないようにするには、メイクをする前にコンタクトレンズをつけて、メイクを落とす前にコンタクトレンズを外すことを心がけよう。
メイクをする前に付けるのは、指についた化粧品がレンズにつかないようにするため。メイクを落とす前にレンズを外すのは、メイクやクレンジングがレンズにつかないようにするためだ。特に、コンタクトレンズをつけたままメイクを落とすひとは多いと思われるので気をつけよう。
また、一日使い捨てタイプ以外のコンタクトレンズを使っているひとは、洗浄などのケアをしっかりとすることで、汚れが蓄積するのを最小限に抑えることができる。
今回ご紹介したことは、実はコンタクトレンズを使う上では基本。コンタクトレンズを買ったときに説明を受けたひとも多いはずだ。
コンタクトレンズに慣れてしまうと、装用時間が長くなったり、ケアを怠ったりしてしまいがち。アイメイクをするしないにかかわらず、コンタクトレンズを正しく使えば目のトラブルは少なくなるはずだ。
リスクも知って楽しくメイクを
とはいえ、先ほどの眼科医のコメントは、コンタクトレンズをきちんと扱うことを前提にしても、インラインへのメイクは眼の健康にはよくないと警鐘を鳴らしているのだろう。
この記事を読んで自分の目が心配になったひとは、今回のニュースソースを含めた下記のリンクを読むことをおすすめする。
また、詳しい調査結果は以下から。
- コンタクトレンズユーザーのアイメイク実態調査結果(PDFファイル)