メガネ業界初 大手メーカー シャルマンの技術者らが「ものづくり日本大賞 特別賞」を受賞- GLAFAS(グラファス)

メガネ業界初 大手メーカー シャルマンの技術者らが「ものづくり日本大賞 特別賞」を受賞

メガネ業界初 大手メーカー シャルマンの技術者らが「ものづくり日本大賞 特別賞」を受賞

エクセレンスチタンを使用したメガネフレーム LineArt CHARMANT(ライン アート シャルマン)。image by Charmant

大手メガネフレームメーカー「シャルマン」の技術者らが、メガネの素材としてはすっかりポピュラーなものとなっているチタンをさらに進化させた「エクセレンスチタン」と、それを製品化する技術が評価され、「第4回 ものづくり日本大賞 特別賞」を受賞した。

ものづくり日本大賞とは、2005年より2年に一度開催されている、日本の産業の発展に貢献した「ものづくり」の技術者らに与えられる賞で、メガネ業界からは初めての受賞となっている。

エクセレンスチタンとは

(写真1)エクセレンスチタンを使用したメガネフレーム LineArt CHARMANT(ラインアート シャルマン) XL1000 カラー:OR(オレンジ)。 希望小売価格:49,350円。詳細はコチラ。image by Charmant

(写真1)LineArt CHARMANT(ラインアート シャルマン) XL1000 カラー:OR(オレンジ)。希望小売価格:49,350円。image by Charmant
テンプル(つる)にエクセレンスチタンが使用されている。詳細はコチラ

エクセレンスチタンは、メガネにとって理想的な素材を追求すべく、大手メガネフレームメーカーであるシャルマンと、金属研究の世界的権威である東北大学金属材料研究所との共同開発により生まれた素材。

しなやかな弾力性があり、型くずれしにくいほか、金属アレルギーの原因となりやすいニッケルを含んでいないことが特徴で、加工性にも優れていることから、さまざまなデザインを作り出すことができるのも魅力だ。

また、メガネフレームとして製品化するにあたっては、大阪大学接合科学研究所との共同研究により実用化した最先端のレーザー加工技術を駆使している。

素材とともに加工技術も評価

(写真2)LineArt CHARMANT(ラインアート シャルマン) XL1022 カラー:VP(バイオレットピンク)。希望小売価格:39,900円。image by Charmant

(写真2)LineArt CHARMANT(ラインアート シャルマン) XL1022 カラー:VP(バイオレットピンク)。希望小売価格:39,900円。image by Charmant 

今回の受賞は、エクセレンスチタンという素材を開発したことに加えて、エクセレンスチタンをレーザーにより接合する技術と直径1mmを大きく下回る細さに加工する技術も合わせて評価されたものだ。

(写真2)のフレームでは、極細のワイヤー上に仕上げたエクセレンスチタンがテンプルに使われている。エクセレンスチタンの軽さとしなやかさに加えて、日本人の頭のカタチを計測したデータに基づいた緻密な設計により、頭を包み込むような軽くて優しいフィット感と、安定したホールド感が両立しているのだ。

また、 LineArt CHARMANT(ラインアート シャルマン)の独特なテンプル(つる)の構造は、アメリカに続き、日本でも特許を取得している。

掛け心地のよさで創業以来の大ヒット

(写真3)LineArt CHARMANT(ラインアート シャルマン) XL1028 カラー:BR(ブラウン)。希望小売価格:46,200円。image by Charmant

(写真3)LineArt CHARMANT(ラインアート シャルマン) XL1028 カラー:BR(ブラウン)。希望小売価格:46,200円。image by Charmant

シャルマンによると、エクセレンスチタンを使ったフレームは、その掛け心地のよさが好評で、国内外で38万本以上が販売されている。中でも、代表的なブランドである LineArt CHARMANT(ラインアート シャルマン)は、4万円台が中心と、メガネフレームとしては決して安くないにもかかわらず、シャルマン創業以来の大ヒットとなっている。

今年はさらに海外での販売を拡充することにより、エクセレンスチタン商品全体で50万本以上の売上を目標としている。

大ヒットが業界を活性化

(写真4)シャルマンの公式サイト(スクリーンショット)

(写真4)シャルマンの公式サイト(スクリーンショット)

シャルマンによると、エクセレンスチタンを使ったフレームが大ヒットし、生産量が増えた結果、福井県鯖江市を中心としたメガネフレーム産地にあるほかの企業への発注も増えて、メガネ業界全体の活性化につながったことも、「第4回 ものづくり日本大賞 特別賞」を受賞した理由となっている。

それを受けて、シャルマンは、閉塞感のあったメガネ業界のカンフル剤となり、メガネ業界全体の活性化させたことに加え、エクセレンスチタンのような高付加価値商品が、国内のメガネフレームメーカーやメガネ店にとって、将来の可能性になることを示したとしている。

ものづくり日本大賞とは

(写真5)第4回ものづくり日本大賞(スクリーンショット)

(写真5)第4回ものづくり日本大賞(スクリーンショット)

ものづくり日本大賞」とは、日本の産業・文化の発展を支え、豊かな国民生活の形成に大きく貢献してきた「ものづくり」を着実に継承し、さらに発展させていくために経済産業省、文部科学省、厚生労働省及び国土交通省の4省連携により、2005年8月に創設され、2年に一度開催している表彰制度。

「第4回 ものづくり日本大賞 特別賞」 受賞メンバー(敬称略)

筆頭者(リーダー)

岩堀 一夫(株式会社シャルマン 取締役 専務執行役員(グループ製造統括)

グループのメンバーリスト

  • 三好 英世(株式会社シャルマン・マネージャー)
  • 多田 弘幸(株式会社シャルマン・エキスパート)
  • 中村 浩(株式会社シャルマン・エキスパート)
  • 井上 明久(東北大学・総長)
  • 王 新敏(東北大学金属材料研究所・客員教授)
  • 片山 聖二(大阪大学接合科学研究所・教授)
  • 川人 洋介(大阪大学接合科学研究所・准教授)
  • 強力 真一(福井県工業技術センター・主任研究員、現 福井県産業労働部地域産業・技術振興課産学官連携推進室・室長)

エクセレンスチタンを使ったメガネフレーム

関連リンク

シャルマンの公式サイトでも、今回の受賞と特許取得について紹介している。

エクセレンスチタンを使ったフレーム CHARMANT Z はグッドデザイン賞を受賞。

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