神奈川県横浜市のメガネ店「エクスプレスグラス」では、高齢者施設でのメガネ無料相談会を定期的におこなっている。
これまでに80か所以上の施設、延べ3,000人以上の高齢者を訪問。メガネの調整や簡単な部品交換の無料サービスをはじめ、視力検査、メガネの新規作成やレンズ交換をおこない、高齢者の視界を良好にすることに取り組んでいる。
また、メガネを掛けても視力が上がりにくいひとには眼科受診を勧め、加齢黄斑変性症が早期に発見できた事例もあるという。
エクスプレスグラスでは、今後も高齢者施設でのメガネ無料相談会を続け、こうした取り組みを全国に広めていきたいとしている。
メガネを掛けても視力が上がらない3つの理由
エクスプレスグラスでは、高齢者施設でのメガネ無料相談会を通じ、メガネを掛けても視力が上がらないのには「3つの要因」があることが分かったという。
1.メガネの調整が合っていないため
メガネがズレたり歪んだりしていると、よく見えなくなり違和感を覚えることもある。そのため、メガネをキチンと調整し直すことで、見え方が改善することが多いのだ。
「長い間メガネを調整していないので、いつもズレてくる。」
「鼻あてが曲がってしまった。」
「レンズにキズがついたり、コーティングがはがれて見づらい。」
「レンズが汚れて見えにくい。」
エクスプレスグラスのメガネ無料相談会では、メガネの調整や簡単な部品交換の無料サービスで、そんな悩みに応えている。
2.レンズ(度数)が合っていないため
施設で暮らす高齢者は、メガネ店へ行くのが難しいケースもあり、
「メガネが合わなくなり、わずらわしくて掛けるのを止めてしまった。」
「テレビを見なくなり、新聞や本も読まなくなった。」
など、メガネが合わないまま不便を感じているひとが多いのだそうだ。
エクスプレスグラスのメガネ無料相談会では、レンズ交換またはメガネを新たに作ることで、7割近くの利用者が見づらい状態を解消できたという。
新しい度数のレンズに変えたら、
「趣味の裁縫を再開できて楽しみが増えた。」
と語るひともいたという。
3.眼に疾患があるため
年齢を重ねていくと、眼の病気にかかるひとが増えてくる。エクスプレスグラスのメガネ無料相談会では、視力検査をし、いろいろな度数・レンズを試しても視力が上がらない場合、眼科受診を勧めている。眼科を受診した結果、加齢黄斑変性症など眼の疾患が早期に発見できた事例もあるという。
こうしたケースが多いことを受け、眼科医師とともに施設に向かう「訪問眼科」を一部で実施し、好評を博している。
メガネ無料相談会の様子(左・中)とパンフレット。
image by エクスプレスグラス