大手メガネチェーンが7月7日(火)までに発表した、2020年6月の売上高(速報値)は、新型コロナウイルスの影響を受け、対前年比で大幅に減少した5月に比べ、回復傾向にある。
5月25日(月)に緊急事態宣言が解除され、営業を自粛していた店舗のほとんどが営業を再開したことなどが、売上回復の要因と思われる。中でも、JINS(ジンズ)を展開するジンズホールディングスの売上高は、対前年比二ケタ増を記録した。
愛眼
愛眼の売上高は、既存店ベースで前年比6.2%減、全店ベースで前年比6.3%減となった。5月の対前年比(既存店ベースで53.3%減、全店ベースで53.7%減)に対して、大きく回復している。これらの数値は、メガネ小売り部門のみのもので、卸部門と写真館部門は含んでいない。
ジンズホールディングス
JINS(ジンズ)を展開するジンズホールディングスの売上高は、既存店ベースで前年比11.8%増、全店ベースで前年比18.3%増となった。5月の対前年比(既存店ベースで51.1%減、全店ベースで47.5%減)は大幅に減少したのに対し、6月は対前年比二ケタ増にまで回復した。ジンズホールディングスは、売上増加の理由として次の2点を挙げている。
■新型コロナウイルスの影響で、テレワークやオンライン授業などによるパソコンやスマートフォンの利用が増えたことで、ブルーライトカットレンズへの需要が高まり、オンラインショップや一部店舗で実施している、ブルーライトカットレンズの追加料金無料キャンペーンが好評で売上をけん引。
■6月18日(木)に発売した、ヘアメイクアップアーティストのイガリシノブ氏とのコラボ商品「JINS×イガリシノブ」が、10代から30代の女性に好評。
三城ホールディングス
パリミキやメガネの三城などを運営する三城ホールディングスの売上高は、既存店ベースで3.2%減、全店ベースで4.4%減となった。5月の対前年比(既存店ベースで47.1%減、全店ベースで48.5%減)に対して、大きく回復した。これらの数値は、(株)三城および(株)金鳳堂の国内小売り売上高の合計値で算出されている。
ビジョナリーホールディングス
メガネスーパーなどを展開するビジョナリーホールディングスの売上高は、既存店ベースで前年比0.5%減、全店ベースで前年比3.5%減となった。EC部門は前年比5.2%増となっている。
ビジョナリーホールディングスの5月における対前年比は、既存店ベースで17.7%減、全店ベースで22.0%減、EC部門で7.4%増と、他社に比べて落ち込み幅が少なく、6月の対前年比は、あと一歩でプラスというところまで回復している。
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