大手メガネチェーン4社が9月7日(月)までに発表した、2020年8月の売上高(速報値)は、新型コロナウイルスの影響による厳しい売上状況からの回復基調が続いている。
愛眼、ジンズホールディングス、三城ホールディングス、ビジョナリーホールディングスの4社のうち、愛眼を除く3社が既存店ベースで前年比プラスとなった。ジンズホールディングスと三城ホールディングスは、全店ベースでも前年比プラスとなっている。
愛眼
「メガネの愛眼 - めがね・サングラス・コンタクトレンズ・補聴器等をご提供する眼鏡専門店」
(スクリーンショット)
メガネのアイガンを展開する愛眼の売上高は、既存店ベースで前年比3.4%減、全店ベースで前年比4.1%減となった。これらの数値は、メガネ小売り部門のみのもので、卸部門と写真館部門は含んでいない。
ジンズホールディングス
「株式会社ジンズホールディングス - JINS HOLDINGS」
(スクリーンショット)
JINS(ジンズ)を展開するジンズホールディングスの売上高は、既存店ベースで前年比2.2%増、全店ベースで前年比8.2%増となった。
ジンズホールディングスは、売上増加の理由として次の2点を挙げている。
■新しい生活様式の浸透およびリモートワークの定着により、自宅で使用するメガネの需要が増加したこと。
■ブルーライトカットレンズのオプション装着率が増加し、単価が押し上げられ売り上げが好調に推移したこと。
三城ホールディングス
「三城ホールディングス」
(スクリーンショット)
パリミキやメガネの三城などを運営する三城ホールディングスの売上高は、既存店ベースで11.8%増、全店ベースで9.1%増となった。これらの数値は、(株)三城および(株)金鳳堂の国内小売り売上高の合計値で算出されている。
三城ホールディングスは8月28日、2021年3月期第1四半期(2020年4月~6月)の連結決算を発表した。売上高は前年同期比34.1%減の80億7,600万円、営業損益は12億8,800万円の赤字(前年同期は2億7,900万円の黒字)、経常損益は12億1,400万円の赤字(前年同期は2億300万円の黒字)となった。
セグメントごとに見ると、国内の売上高は前年同期比33.3%減で、主に百貨店内に展開している金鳳堂は前年同期比で6割以上の減となった。海外の売上高は日本以上に外出規制などが厳しい国もあったことから前年同期比40.6%減となった。
ビジョナリーホールディングス
「ビジョナリーホールディングス」
(スクリーンショット)
メガネスーパーなどを展開するビジョナリーホールディングスの売上高は、既存店ベースで前年比1.8%増、全店ベースで前年比2.3%減となった。EC部門は前年比17.5%増となっている。
ビジョナリーホールディングスは、新型コロナウイルス感染拡大への対応策として、コンパクト検査機器によるリモート視力検査システムを活用した「完全リモートによる度付きメガネの提供サービス」などを導入している。
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