面接のときにメガネを掛けているひとのほうが就職活動に有利だとする研究結果が発表された。
この研究結果によると、回答者の3分の1がメガネを掛けているひとのほうがよりプロフェッショナルに見えると答えたほか、43%のひとがより知的だと感じると答えている。
さらに、回答者の40%は就職活動で有利になるなら、目が悪くなくてもメガネを掛けることを考えると答えているのだ。
また、回答者の60%はメガネを掛けているひとをおしゃれだと思っているほか、9%のひとはメガネを掛けているひとを魅力的だと感じているという。
メガネを掛ければ面接が上手くいく?
ランカスター大学の心理学教授 Cary Cooper 氏は、この研究結果を受けて次のように語っている。
企業は知性の高いひとを採用したいと思うのは当然だから、頭がいいひとはメガネを掛けているという古い固定観念は未だに残っているのは不思議ではない。
とはいえ、目が悪くなる原因はいくつもあるし、コンタクトレンズをつけることもできるのだから、メガネを掛けていれば頭がいいとは言い切れないのではないか。
しかし、メガネを掛けることで自信を高めたり、よくふるまうことができれば、面接が上手くいく可能性がある。
また、オハイオ州立オプトメトリスト大学の Jeffrey J. Walline 博士は、次のように指摘。
アメリカでは、メガネを掛けているひとは頭がいいと思われるだけでなく、誠実だという印象を与えると昔から考えられている。テレビや映画の中でも、頭のいい役柄のひとがメガネを掛けていることが多い。
さらに、視力がいいのにもかかわらず、見た目の印象をよくするためだけにメガネを買うひとはいるか?という問いに対して、「就職活動のためだけにダテメガネを作るひともいる。」と答えている。
そして、Lauren Mackler 氏は人間関係の専門家という視点から、次のように語っている。
アメリカではメガネは「堅物」というイメージも強いが、メガネを掛けているひとは物静かで、頭がよく、問題を引き起こすことがないという印象を持っているひとも多いことは、就職活動の面接には重要だ。なぜなら、ほんの数秒の第一印象で気に入られなければ、面接は上手くいかないからだ。
メガネはより知的な印象を与えてくれるので、メガネを掛けることは面接官にとてもいい第一印象をあたえる手助けとなり得る。
今回ご紹介した研究は、イギリスにあるオプトメトリスト(※)を養成する大学 the British College of Optometrists が行ったもの。いわば「メガネのプロ」を養成する大学が、このような研究をしたことは興味深い。
また、ご紹介したコメントはイギリスとアメリカの識者によるものだが、日本にも十分当てはまる内容だと言えよう。
この研究結果やそれに対するコメントを見る限り、メガネを掛けることは就職活動に有利に働く可能性がありそうだ。
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答え | メガネを持っていないひと | メガネを持っているひと |
知的 | 53.7% | 55.0% |
真面目 | 35.0% | 30.1% |
おしゃれ | 17.7% | 26.1% |
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メガネを掛けると、その人の印象はガラリと変わります。日常的にメガネを掛けている人はもちろん、普段はコンタクトレンズをしている人や、目が悪くない人でも、採用面接時の自己演出術としてメガネを活用してみても悪くはないでしょう。一般的には、メガネを掛けることで知的な印象を相手に与えるようになります。
※オプトメトリストとは
オプトメトリスト(Optometrist)とは、初期の眼科治療や屈折異常(筆者注:近視・遠視・乱視のこと)、目の病気の診断や処置に特化した眼科医のこと。オプトメトリストは斜視や緑内障、白内障、年齢に起因する黄斑変性症、高血圧症、糖尿病、腫瘍などの病気を診断する。認定された学校を卒業したあと、オプトメトリストは目の病気や小児科、老人病、視覚治療、ロービジョン(弱視)のリハビリなどにに特化した研修医として1~2年の経験を積む。オプトメトリストは病院や企業、学校や学生向けの医療センターに勤務したり、開業したりして働くことができる。
オプトメトリストにはアメリカやカナダ、南アメリカ、ヨーロッパ、アジアなどの多くの国で、所定の教育や実習を経て、免許を取得することが必要とされており、メガネを作る際の視力検査(検眼)をするにはオプトメトリストの資格が必要となっている。
日本にはオプトメトリストのような国家資格はない。社団法人 日本眼鏡技術者協会が認定する認定眼鏡士という資格はあるが、日本で視力検査(検眼)をする上で必ずしも必要ではない。つまり、日本では免許や資格がなくても、メガネを作るための視力検査(検眼)を行うことができる。
オプトメトリストについての関連リンク
認定眼鏡士について
メガネ店での視力検査(検眼)についての日本政府の見解
「眼鏡を必要とする」かどうか顧客自身が判然としない場合であっても、人体に害を及ぼすおそれがほとんどない視力検査であれば、医師等の資格を持たない者であっても視力検査を行うことができる。ただし、当該検査の結果に基づき疾病等の診断を行うことは医行為に該当し、医師等の資格を持たない者がこれを業として行うことは、医師法(昭和二十三年法律第二百一号)上、禁止されている。
「眼鏡を必要とする顧客が、自分の目に適当な眼鏡を選択する場合の補助として行う」視力検査については、疾病等の診断に関するものではなく、視力補正用眼鏡等を選択し購入する際に、顧客に対して視力補正用眼鏡等の適合の度合を確認する等の補助的な行為であり、視力検査の結果に大きな誤りは生じないと考えられることから、危険性がほとんどないと考えているものである。
※2011年1月7日 19:44 加筆修正しました。