アメリカの消費者団体が発行する雑誌 Consumer Reports の調査によると、メガネを安く買うにはふたつの秘訣があるという。
詳細は以下から。
第一の秘訣はいわゆるブランドものは避けること。有名ブランドもののメガネにはライセンス料が含まれているため、アメリカでは100ドル(約8,214円)以上も余分に払うことになるというのだ。
もうひとつの秘訣は人気のある有名チェーン店は避けること。今回の調査では、消費者に人気のメガネチェーン店が実は一番値段が高いという結果が出ている。
今回の調査で高い評価を受けたのは、日本でも展開している会員制スーパー Costoco(コストコ)。価格が安いだけでなく、買った後の苦情も一番少なかったのだという。
また、Consumer Reports の Jamie Hirsh 氏は「品揃えやサービスを重視するのなら、チェーン店ではないメガネ店がいいだろう」と語っている。品揃えやサービスを求めると、値段は高くついてしまうようだ。
日本でも事情は似ている
メガネを安く買いたいなら、有名ブランドのライセンス商品は避けたほうがいいのは日本でも同じ。ライセンス料の分だけ高いということは、同じ値段のノーブランド品と比べると品質面にはお金がかかっていないと言えるだろう。
さらに、同じ値段のハウスブランドと比べると、有名ブランドもののほうがメーカーからメガネ店への卸値が安いこともある。そうすると品質の差はますます広がるはずだ。
続いて、人気のあるチェーン店が実はあまり安くないということも、日本でも同じだと言えるだろう。
(写真)JINS(ジンズ)原宿店。
JINS(ジンズ)はレンズ込みで4,990円からという安さに加えて、超薄型レンズを選んでも追加料金0円という安さで人気。
例えば、業界最大手のパリミキ(メガネの三城)の平均価格(フレーム+レンズ)は31,037円となっている。レンズ込みで5,000円程度から変える Zoff(ゾフ)や JINS(ジンズ)、レンズ込みで15,750円からの眼鏡市場などと比べると値段の差は大きい。
店によってメガネの値段が違うのは「ひとの手間と時間をどれだけかけているか?」によるところが大きい。
レンズ込みで5,000円程度から買える格安メガネ店では、フレーム選びから視力検査(検眼)、レンズをフレームに入れる加工、掛け心地の調整に至るまで、従来のメガネ店に比べて時間をかけていないのだ。特に、 JINS(ジンズ)ではメガネの出来上がりまでの時間を秒単位で短縮する取り組みをしているほどだ。
こうした格安メガネ店はフレームの企画から製造、販売まで、自社で一手に行っているところが多い。よく言えば、デザインのテイストが統一されていると言えるが、悪く言えば、品揃えのバリエーションに欠けると言える。
その反面、セレクト系のメガネ店や生き残りをかける個人店の中には、格安メガネ店との差別化を図るべく、ひとの手間や時間を惜しみなくかけるところも増えている。
そうしたメガネ店では、デザインや作りにこだわったフレームを豊富にそろえ、格安店では敬遠されがちなレンズを入れるのに手間がかかるフレームも気にせず仕入れているところも多い。もちろん、フレーム選びにもじっくりと時間をかけてアドバイスしてくれるはずだ。
また、視力検査(検眼)や掛け心地の調整もていねいにするほか、機能性の高いレンズを積極的に紹介するなど、技術面でも手間や時間を惜しまないメガネ店が増えている。
しかし、こだわりのある品揃えや時間をかけたていねいな接客をしているメガネ店は、おおむね値段が高い。フレームだけでも数万円するようなものを置いているほか、レンズ代は別にかかるので、ザックリ言ってメガネひとつ買うのに5万円程度はかかるだろう。
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