The Vintage Optical Shop は、ヴィンテージメガネやアンティークメガネの通販サイト。
1850年代から1980年代までの貴重なメガネが豊富にそろっているほか、価格も100ドル(執筆時現在、約7,800円)くらいからとなっており、ヴィンテージ・アンティークメガネとしては、かなりリーズナブルなのも魅力だ。
また、英語のサイトではあるが、スタイルごとにわかりやすく分類されているので、メガネ好きのひとなら眺めているだけでも楽しめるのではないだろうか。
The Vintage Optical Shop で販売されている豊富な商品の中から、いくつかピックアップしてご紹介しよう。
Pince-nez(鼻眼鏡)
(写真1)Vintage Oxford Pince-nez Eyeglasses。価格:98ドル(執筆時現在、7,640円)
Pince-nez(写真1)とは、テンプル(つる)のなく、鼻にはさんで掛けるメガネのこと。語源はフランス語で、pince は「はさむ」、nez は「鼻」の意味。日本では「鼻眼鏡」または「フィンチ型」とも呼ばれている。
Pince-nez は、1885年頃をピークに1920年代頃まで人気を集め、最盛期にはアメリカで使われていたメガネの3分の2以上がこのタイプだったという。
Rimless(ふちなし)
(写真2)Vintage Rimless Eyeglasses。価格:118ドル(執筆時現在、約9,200円)
(出典)http://vintageopticalshop.com/catalog/product/view/id/8234/s/vintage-rimless-eyeglasses/category/68/
Rimless(ふちなし・写真2)は1880年代にはじめて作られた。当時は鼻あてというものがまだ発明されていなかったため、左右のレンズをつなぐブリッジを直接鼻にのせる saddle bridge(サドル・ブリッジ、日本では「一山(いちやま)」と呼ばれる)が使われている。
1920年代から1950年代以降には、今のメガネと同じような鼻あてのついた Rimless(ふちなし)が登場したのだという。
Windsor(丸メガネ)
(写真3)Antique Windsor Eyeglasses。価格:128ドル(執筆時現在、約9,960円)
(出典)http://vintageopticalshop.com/catalog/product/view/id/8311/s/antique-windsor-eyeglasses/category/70/
Windsor(丸メガネ・写真3)はまん丸のレンズと、耳の後ろまでグッと引っかかるテンプル(つる)の組み合わせ。1880年に登場し、1900年代まで人気を集めたのだという。
Rimless(ふちなし)同様、当時はまだ鼻あてが世の中に存在しなかったので、左右のレンズをつなぐブリッジを直接鼻にのせる saddle bridge(サドル・ブリッジ、日本では「一山(いちやま)」と呼ばれる)が使われている。
丸メガネはジョン・レノンやマハトマ・ガンジー、最近ではハリー・ポッターでもおなじみなので、ヴィンテージ・アンティークなメガネの代表格とも言えそうだ。
Straight Temple(ストレート・テンプル)
(写真4)Antique Straight temple Eyeglasses。価格:128ドル(執筆時現在、約9,960円)
Straight Temple(ストレート・テンプル)はその名の通り、テンプル(つる)がストレートになっているものを指す。1830年代に登場し、その多くはオーバル(だ円形)のレンズになっていたが、スクエアやオクタゴン(八角形)のものも見られた。
また、構造上、耳に掛けることができず、すぐに下がってしまうので、座って本を読むときに使われることが多かった。しかし、メガネが下がらないように、テンプル(つる)の先にひもをつけて、頭の後ろで留めて使っていたひともいるそうだ。
Marshwood
(写真5)Vintage Marshwood Eyeglasses。価格:118ドル(執筆時現在、約9,200円)
Marshwood は、1921年に登場したスタイルで、新たに発明された鼻あてがついている。また、第二次世界大戦のときにアメリカ軍が兵士に配布したメガネの呼び名から「P3 」とも呼ばれている。また、テンプル(つる)がレンズの中心あたりについているのは、視界をなるべく広くとるためなのだという。
Cat Eye(キャット・アイ)
(写真6)vintage 1950's cat eye glasses。価格:98ドル(執筆時現在、7,640円)
(出典)http://vintageopticalshop.com/catalog/product/view/id/8132/s/vintage-cat-eye-glasses/category/74/
Cat Eye(キャット・アイ)とは、文字通りネコの目のようなかたちから名付けられたもの。「キャッツ・アイ」または「フォックス」とも呼ばれるスタイルで、ヴィンテージ・メガネとしては人気が高い。1961年に映画「ティファニーで朝食を」でオードリー・ヘップバーンが掛けていたことで、Cat Eye(キャット・アイ)の人気は頂点に達したのだという。
Horn Rim(ホーン・リム)
(写真7)Vintage Horn rimmed Eyeglasses。価格:98ドル(執筆時現在、7,640円)
The Vintage Optical Shop では、ホーン(角)のほか、べっ甲やプラスチックで作られたメガネフレームを「Horn Rim(ホーン・リム)として分類している。しかし、その定義はあいまいで、大半はプラスチック製のフレームのようだ。
ウェリントンに代表されるクラシカルなメガネは、今や定番として人気を集めているが、The Vintage Optical Shop で販売されているのは、まさに本物のクラシック・メガネだ。
Safety Goggles(セーフティ・ゴーグル)
(写真8)Vintage safety glasses/goggles。価格:88ドル(執筆時現在、約6,850円)
Safety Goggles(セーフティ・ゴーグル)は、レンズの外側に風やホコリなどを避ける風防がついているほか、割れにくいように作られたプラスチック製がついているのが一般的。
パイロットやオートバイライダーのためのものだけでなく、化学者や溶接工などがつかうメガネなど、その用途によって構造はさまざまなのだという。
Tortoiseshell(べっ甲)
(写真9)Vintage Tortoiseshell Eyeglasses。価格;138ドル(約10,740円)
The Vintage Optical Shop では、べっ甲および、べっ甲を模して作られたベークライトまたはプラスチック製のフレームを Tortoiseshell(べっ甲)と分類している。ヨーロッパ製のものは大半が本物のべっ甲製であったが、アメリカ製のものはたいていベークライトまたはプラスチック製だという。
趣味が高じてショップを立ち上げ
(写真10)The Vintage Optical Shop(スクリーンショット)
プレスリリースによると、The Vintage Optical Shop を運営する Levi Isaac 氏は、もともとヴィンテージメガネが大好きだったという。
最初は趣味でヴィンテージメガネを集めていたが、2009年よりネットオークション ebay などを通じて販売をはじめ、この12月より The Vintage Optical Shop をスタートした。
買付は主にアンティーク業者を通じておこなっているが、蚤の市やオークションなどで買い付けることもあるという。いわゆるデッドストックものも多く、中には値札がついた状態のものもあるそうだ。
The Vintage Optical Shop はアメリカのサイトだが、海外への発送にも対応しているので、英語での手続きが苦にならないひとなら、日本からでも購入することができそうだ。
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