自分で度数を調節できるメガネの adlens(アドレンズ)がチャリティー企画「ルワンダフル東京」を開催- GLAFAS(グラファス)

自分で度数を調節できるメガネの adlens(アドレンズ)がチャリティー企画「ルワンダフル東京」を開催

自分で度数を調節できるメガネの adlens(アドレンズ)がチャリティー企画「ルワンダフル東京」を開催

RWANDA-FUL TOKYO 2012 は、adlens(アドレンズ)の社会貢献活動が縁で実現。

ルワンダ共和国大使館とメガネブランド adlens(アドレンズ)によるチャリティイベント「RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」が、8月19日(日)に東京・原宿のエコファームカフェ632にて開催された。

このイベントは、adlens(アドレンズ)が自分で度数を調節できるメガネ adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)をルワンダの人々へ提供していること、およびルワンダ共和国の認知・理解を高めるためのもの。

adlens(アドレンズ)のメガネやルワンダの工芸品の展示・販売のほか、ルワンダコーヒーの無料提供・販売、アフリカンダンスのパフォーマンスなどがおこなわれ、多くのひとでにぎわっていた。

(写真1)「RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」のエントランス。

(写真1)「RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」のエントランス。

ルワンダの人々へ「自分で度数を調節できるメガネ」を提供

(写真2)adlens(アドレンズ)では、眼科医やメガネ技術者がいない、またはメガネを買うことが経済的に困難な人々へメガネを配布するプログラム Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)を展開している。

(写真2)adlens(アドレンズ)では、眼科医やメガネ技術者がいない、またはメガネを買うことが経済的に困難な人々へメガネを配布するプログラム Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)を展開している。

adlens(アドレンズ)は、開発途上国の人々に視力矯正の手段(メガネ)を提供することを会社のビジョンとして掲げている。

眼科医やメガネ技術者がいない、またはメガネを買うことが経済的に困難な人々へメガネを配布するプログラム Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)を通じて、adlens(アドレンズ)は自分で簡単に度数を調節できるメガネ adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)(写真3)をアフリカ・ルワンダ共和国の人々に提供している。

(写真3)adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)。image by Adlens

(写真3)adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)。image by Adlens

RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」では、「度数調節可能メガネとルワンダでの活動」と題したトークセッションを開催。Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)の実情が紹介された。

平均年収は24,000円~40,000円、メガネの価格は日本とほぼ同じ

(写真4)ルワンダ共和国に住む人々の平均年収は、300ドル~500ドル(約24,000円~40,000円)。 国土面積は26,338平方キロと四国のおよそ1.4倍。人口は10,700,000万人で人口密度が高い。

(写真4)ルワンダ共和国に住む人々の平均年収は、300ドル~500ドル(約24,000円~40,000円)。
国土面積は26,338平方キロと四国のおよそ1.4倍。人口は10,700,000万人で人口密度が高い。

adlens(アドレンズ)がルワンダ政府と共同して Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)をおこなっているのは、ルワンダに住む人々にとってメガネは贅沢品であるからだ。

ルワンダでは人口の57%が貧困基準ライン以下の生活を送っており、平均年収は300ドル~500ドル(約24,000円~40,000円)となっている。

さらに、ルワンダでのメガネの価格は数千円から1万円程度と、日本とほぼ同じ。つまり、ルワンダの人々にとっては、メガネの価格は年収の3分の1~4分の1と高価なものなのだ。

眼科医は11人しかいない

(写真5)ルワンダの人口は1,100万人。そのうちメガネを必要とするひとは110万人いるのに対して、眼科医は11人しかいない。さらに、国民の57%が貧困層で、85%が都市部以外に住んでいる。

(写真5)ルワンダの人口は1,100万人。そのうちメガネを必要とするひとは110万人いるのに対して、眼科医は11人しかいない。さらに、国民の57%が貧困層で、85%が都市部以外に住んでいる。

ルワンダの人口はおよそ1,100万人。その中でメガネを必要とするひとは110万いるが、たった11人しか眼科医がいないのだ。

しかも、国民の85%が都市部以外に住んでいることから、視力・度数を測ってメガネを手に入れることをさらに難しくしている。

つまり、多くの人々にとってメガネは入手困難な贅沢品であり、ルワンダ共和国は「メガネがない」「メガネが買えない」という状況となっているのだ。

メガネの普及を国家が後押し

(写真6)ルワンダでは1994年に起こった大虐殺によりインフラが崩壊。その後、継続的な成長を目指し、国を挙げて目と視力の問題に取り組んでいる。

(写真6)ルワンダでは1994年に起こった大虐殺によりインフラが崩壊。
その後、継続的な成長を目指し、国を挙げて目と視力の問題に取り組んでいる。

adlens(アドレンズ)がルワンダで Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)をおこなっているのは、メガネの普及に対して国家政策の強力な後押しがあるからだという。

ルワンダ共和国は1994年に起こった大虐殺により、ヘルスケア、教育、経済といったインフラが崩壊してしまった。そんな状況から脱却すべく、2000年には継続的な成長を目指すべく、政府が政策を変更。さらに、2002年には目と視力の問題を国家として取り上げ、2009年にはその計画を再検討し、現在に至っている。

(写真7)「強力な国家のリーダーシップ」、「地域での力強い活動基盤」、誰でも使える視力調節可能なメガネという「イノベーション技術」、「変革のリーダー」がリンクすることで、Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)がルワンダで進行している。

(写真7)「強力な国家のリーダーシップ」、「地域での力強い活動基盤」、
誰でも使える視力調節可能なメガネという「イノベーション技術」、「変革のリーダー」がリンクすることで、
Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)がルワンダで進行している。

そうした国家の強力なリーダーシップをはじめ、各地域の健康関連の業務に従事する人々の能力やネットワーク、自分で簡単に度数を調節できるという画期的なメガネ adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)などが上手くリンクすることで、ルワンダでの Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)活動が展開されているのだという。

すでに500本のメガネを提供、全国民の視力問題の解決を目指す

(写真8)Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)を通じ、2011年8月までに1,061人を対象に500本のメガネが提供された。

(写真8)Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)を通じ、
2011年8月までに1,061人を対象に500本のメガネが提供された。

adlens(アドレンズ)は2009年より Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)を通じて、ルワンダの人々にメガネを配布。「第1段階」として、2011年8月までに1,061人を対象に500本のメガネを提供した。

500本のメガネを提供するまでには、メガネで視力を補うことで「より良い生活」が遅れるということを説き、看護師や健康従事者、学校の先生などに、視力検査(検眼)の方法や adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)の使い方を教育・トレーニングしてきたのだという。

(写真9)2013年3月までに1,600名の看護師をトレーニングし、20,000本の老眼鏡、10,000本の度数調節ができるメガネ、1万本の点眼薬の配布を目指す。

(写真9)2013年3月までに1,600名の看護師をトレーニングし、20,000本の老眼鏡、10,000本の度数調節ができるメガネ、1万本の点眼薬の配布を目指す。

続いて、2012年6月から進めている「第2段階」では、2013年3月までに1,600名の看護師を教育・トレーニングし、20,000本の老眼鏡、10,000本の度数調節ができるメガネ、1万本の点眼薬の配布を目指している。

(写真10)2016年までに計37,000名への教育・トレーニング、800,000本の老眼鏡、400,000本の度数調節できるメガネ、400,000本の点眼薬の配布を目指す。

(写真10)2016年までに計37,000名への教育・トレーニング、800,000本の老眼鏡、
400,000本の度数調節できるメガネ、400,000本の点眼薬の配布を目指す。

さらに、「第3段階」として2016年までに、次のような目標を掲げている。

  • 28,000名の健康従事者+9,000名の教師を教育・トレーニング
  • 800,000本の老眼鏡を配布。
  • 400,000本の度数調節ができるメガネを配布。
  • 400,000本の点眼薬を配布。

こうした Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)の活動を通じて、全ての看護師が adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)をはじめとした度数を調節できるメガネを熟知し、目と視力の問題の大切さを訴えていくことで、「全国民の視力の問題解決」を目指していくという。

1本買うと1本提供できる「BUY ONE GIVE ONE」キャンペーン

(写真11)アドレンズ・ジャパンでは、9月中旬よりメガネを1本買うとルワンダのひとへメガネが1本提供される「BUY ONE GIVE ONE」キャンペーンを展開予定。また、すでに売上の2%、約280万円をルワンダ支援に寄付している。

(写真11)アドレンズ・ジャパンでは、9月中旬よりメガネを1本買うとルワンダのひとへメガネが1本提供される「BUY ONE GIVE ONE」キャンペーンを展開予定。また、すでに売上の2%、約280万円をルワンダ支援に寄付している。

続いて、adlens(アドレンズ)の日本法人 アドレンズ・ジャパンは、9月中旬から11月末まで「BUY ONE GIVE ONE」キャンペーンを展開する計画を発表した。

「BUY ONE GIVE ONE」キャンペーンとは、adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)または災害時などの緊急用として開発された度数調節可能なメガネ adlens Emergency(アドレンズ エマージェンシー)を購入すると Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)を通じて、1本購入につき1本のメガネがルワンダの人々へ提供されるというもの。

自分のために買ったメガネがルワンダの人々の役にも立つという、すばらしいキャンペーンだと思う。

また、アドレンズ・ジャパンでは、Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)を通じて、2012年7月までに売上の2%にあたる約280万円をルワンダ支援のために寄付している。

「自分で度数を調節できるメガネ」を実際に体験

(写真12)adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)の使い方をレクチャーするアドレンズ社のグラム・マッケンジー氏(写真左)と、実際に自分で度数を調節できるメガネを体験した参加者(写真・中央)。

(写真12)adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)の使い方をレクチャーするアドレンズ社のグラム・マッケンジー氏(写真左)と、実際に自分で度数を調節できるメガネを体験した参加者(写真・中央)。

今回のトークセッションでは、参加者に adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)が配られ、アドレンズ社のグラム・マッケンジー氏(写真12・左)の指導の下、自分で度数を調節することを体験した。

参加者らは、プロジェクターに映し出された Vision for a Nation(ビジョン・フォー・ア・ネーション)で使われているのと同じ視力表を見ながら、adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)のダイヤルを操作。自らの手で度数を調整できることを確かめると、多くのひとが驚きの声を上げていた。

メガネの売上の一部はルワンダ支援のために寄付

(写真13)「RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」に設けられた adlens(アドレンズ)の販売ブース。

(写真13)「RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」に設けられた adlens(アドレンズ)の販売ブース。

RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」の会場内では、adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)と、災害時などの緊急用として開発された度数調節可能なメガネ adlens Emergency(アドレンズ エマージェンシー)が販売され、売上の一部がルワンダ支援のために寄付された。

訪れていたひとの多くは、自分で度数が調節できるメガネの存在に驚き、興味深げにサンプルを試している姿が印象的だった。

(写真14)「RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」で販売されていた adlens Emergency(アドレンズ エマージェンシー)。

(写真14)「RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」で販売されていた
adlens Emergency(アドレンズ エマージェンシー)。

(写真15)「RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」のために特別に用意された adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)の置物つきセット。

(写真15)「RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」のために特別に用意された
adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)の置物つきセット。

コーヒーや民芸品も販売

RWANDA-FUL TOKYO 2012(ルワンダフル東京 2012)」では、ルワンダについてもっと知ってほしいという思いから、ルワンダコーヒーの無料提供・販売、ルワンダ民芸品の販売、ルワンダ映画の上映や、アフリカンダンスのパフォーマンスなどもおこなわれた。

(写真16)ルワンダコーヒーを無料提供・販売していた、サザコーヒーのブース。

(写真16)ルワンダコーヒーを無料提供・販売していた、サザコーヒーのブース。

ルワンダでは1990年代に内戦が終結したあと、最新鋭の設備を導入。今では世界有数の品質を誇る、コーヒー産業国なのだ。

(写真17)ルワンダコーヒー「ルワンダ・ムニョンゲ」。向かって左が「ロースト前」、右が「ロースト後」。「ロースト前」の豆はオリーブのような色をしているのも、「ルワンダ・ムニョンゲ」の特徴なのだという。

(写真17)ルワンダコーヒー「ルワンダ・ムニョンゲ」。向かって左が「ロースト前」、右が「ロースト後」。
「ロースト前」の豆はオリーブのような色をしているのも、「ルワンダ・ムニョンゲ」の特徴なのだという。

ルワンダコーヒーを紹介するブースを受け持っていたのは、茨城県に本社のあるサザコーヒー。コーヒーの品評会でも優勝・入賞するなど国内外で評価が高く、花の香り豊かな豆「ルワンダ・ムニョンゲ」で淹れたコーヒーを惜しみなく振る舞い、訪れた人々に喜ばれていた。

(写真18)ルワンダの女性たちが手作りしているバスケットを販売していた Ruise B(ルイズビィ)のブース。

(写真18)ルワンダの女性たちが手作りしているバスケットを販売していた Ruise B(ルイズビィ)のブース。

ルワンダの女性たちが手作りしているバスケットを販売していたのは Ruise B(ルイズビィ)。ルワンダで調達できる自然素材のみを用いて、代々受け継がれてきた手仕事と文化に裏打ちされたおおらかで美しいデザインが印象的だ。

(写真18)Ruise B(ルイズビィ)「太陽(Izuba[イズバ])」。裏側にフックを掛けられるひもがついているので、壁に掛けてインテリアとして楽しむこともできる。

(写真18)Ruise B(ルイズビィ)「太陽(Izuba[イズバ])」。
裏側にフックを掛けられるひもがついているので、壁に掛けてインテリアとして楽しむこともできる。

Ruise B(ルイズビィ)という社名は、同社の代表を務める小澤里恵さんが、ルワンダのバスケットに触れるきっかけとなったルワンダ人女性「ルイーズ」さんの名前に由来しているという。

関連記事

◇adlens P.O.V.(アドレンズ ピーオーヴィー)について。度数の調整方法も紹介。

◇adlens Emergency(アドレンズ エマージェンシー)について。

◇adlens Emergency(アドレンズ エマージェンシー)は、東日本大震災の被災地に提供された。


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