フランスの世界最大手メガネメーカーであるエシロール インターナショナルが、カナダ・バンクーバーに本拠を置くコンタクトレンズ・メガネの通販会社コースタルコンタクトを買収する。
買収金額は4.3億カナダドル(約398億円)。株主と規制機関からの承認が受領された90日後に契約が締結される予定となっている。
エシロール インターナショナルの CEO ヒューバート・サニエレス氏は、コースタルコンタクトの買収について、次のように語っている。
「インターネットは、”より良い視界を通じて、人々のより良い生活に貢献する”という我が社の企業理念を達成するために重要なもののひとつと考えている。目の健康に向けての第一歩は、総合的な視力検査だ。しかし、ほかの業界と同様、メガネ業界も購入手段の多様化が進んでいる。インターネットを適切に活用すれば、消費者が目の健康をより手軽に享受できるようになり、マーケットの拡大に貢献するに違いない。コースタルコンタクトと手を組むことで、エシロールは多くのひとに認知されたメガネ・コンタクトレンズのオンラインプラットフォームを獲得しようとしている。この流通チャネルを形成する我々の取り組みは、消費者はもちろん業界全体の利益にも貢献することだ。」
エシロール インターナショナル CEO
ヒューバート・サニエレス氏
(出典)http://www.essilor.com/en/Group/Governance/BoardDirectors/Pages/HubertSagnieres.aspx
また、コースタルコンタクトの創設者であり CEO のロジャー・ハーディー氏は、次のように語っている。
「コースタルコンタクトの取締役会は、エシロールからのオファーを株主に対して全会一致で勧めた。なぜなら、世界を代表するビジョンケアグループの一員として、顧客によりよいサービスを提供できるようになるからだ。コースタルコンタクトが持つネット通販の専門知識とエシロールの革新技術が結びつくことで、マーケティングと物流の機能が高まり、さまざまな消費者に向け、より効果的にアプローチできるようになるだろう。」
コースタルコンタクト CEO
ロジャー・ハーディー氏
image by コースタルコンタクト Inc.
メガネレンズメーカー世界最大手のエシロール インターナショナルと、コンタクトレンズ・メガネ通販で売上規模世界第2位を誇るコースタルコンタクトが手を組むようになることで、メガネ通販に新たな動きや発展の可能性がありそうだ。
また、日本でのメガネ・コンタクトレンズの通販に、今後どのような影響をおよぼしていくのかにも注目したい。
エシロール インターナショナルとは
エシロール インターナショナルはフランスの総合メガネメーカー。1972年、フランスメガネ業界大手の ESSEL 社と SILOR 社が合併して誕生。メガネレンズをはじめ、コンタクトレンズ、メガネレンズ加工機器の製造・販売を展開。
中でも、メガネレンズ「バリラックス」は、世界で最も売れている遠近両用レンズとして有名。
2000年には、ニコンとの合弁会社ニコン・エシロール(本社:東京都墨田区)を設立している。
「Essilor, Seeing the world better」
(エシロール インターナショナル公式サイト)
(スクリーンショット)
コースタルコンタクトとは
コースタルコンタクトは、2000年に設立。コンタクトレンズやメガネ、サングラス、アイケア用品を取り扱うオンラインの直販会社で、カナダやアメリカ、スウェーデン、ノルウェー、日本など世界各地で事業を展開。
現在までに、年間約1.65億個のコンタクトを約500万人の顧客(コンタクトレンズとメガネを含む)に提供し、売上規模では世界第2位、ヨーロッパ市場では第1位。
2013年からは、カナダのバンクーバーやトロントに実店舗を展開している。
また、下記4サイトが日本語で運営されている。
「Coastal Contacts - Home」
(コースタルコンタクト公式サイト)
(スクリーンショット)
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