参天製薬（本社：大阪市）は、20～40代の女性500名を対象におこなった「目の紫外線対策」に関する意識・実態調査（※）の結果を公開した。
その調査結果から、目に対する紫外線の影響は気にしているが、実際に対策をとっている人は少ないこと、紫外線が目におよぼす影響について理解している人は少ないことが明らかになった。
目の紫外線対策をしているひとは少ない
まず、「普段の生活で、紫外線が気になることはありますか？」という質問には、49％が「よくある」、42％が「たまにある」と回答。
それを受けて、「普段、紫外線を気にしている部位」を聞いたところ、「顔」（99％）、「体」（57％）に続いて、38％の人が「目」と回答している。しかし、「具体的な紫外線対策をおこなっている部位」を尋ねると、「顔」が91％、「体」が52％だったのに対して、「目」は14％だった。
この結果から見ると、目に対する紫外線の影響を気にしてはいるが、実際に対策を取っている人は少ないと言えそうだ。
Q：普段、【紫外線を気にしている部位】【具体的な紫外線対策をおこなっている部位】として、当てはまるものをそれぞれお選びください。（複数回答）
紫外線が目におよぼす影響はあまり知られていない
続いて、「紫外線が目におよぼす影響」について「正しいと思うもの」を選んでもらったところ、以下のような結果になったという。
■直接肌に紫外線を浴びることだけではなく、目に入る紫外線も日焼けの一因となる
⇨事実だと思う：43％／事実だと思わない：89％
【中目黒眼科院長の杉本由佳眼科医師による解説】
目に入る紫外線による「目の日焼け」は、「肌の日焼け」の一因となることが、マウスを用いた実験研究で確認されている。眼に強い紫外線が入ると、脳が防御反応を示し、体内にメラニン色素を作るよう命令を出す。その結果、メラニン色素が過剰に生成されて、シミやそばかすの原因となることがあるという。
■日本人は、欧米人と比べて、目から紫外線を浴びやすい
⇨事実だと思う：11％／事実だと思わない：89％
【中目黒眼科院長の杉本由佳眼科医師による解説】
顔の彫りが深い欧米人と比べると、日本人はさまざまな角度から光が侵入しやすいため、欧米人の1.66倍の紫外線を浴びていることが明らかになっている。
■目から紫外線を浴びすぎると、失明の可能性が高まる
⇨事実だと思う：10％／事実だと思わない:90％
【中目黒眼科院長の杉本由佳眼科医師による解説】
目からの紫外線により活性酸素が過剰に発生すると、角膜がダメージを受けて、充血や痛みの原因になるほか、視野がゆがんだり部分的に欠けたりする「加齢黄斑変性（かれいおうはんへんせい）」、白目が隆起して黄色く変色する「瞼裂斑（けんれつはん）」、水晶体が白く濁って視力が低下する「白内障」などの病気につながることがあるという。さらに、紫外線のダメージが蓄積され、それらの症状が進行すると、最悪の場合、失明につながる恐れもある。
これら3つの項目は、最新の調査・研究報告により事実であることが明らかだという。しかし、全ての項目で「事実だと思う」と答えた人が約9割となっていることから、紫外線が目におよぼす影響について理解している人は少ないと言えるだろう。
眼科医が教える「目の紫外線対策」
中目黒眼科院長の杉本由佳眼科医師
参天製薬では、今回の調査結果を踏まえて、中目黒眼科（東京都目黒区）の院長である杉本由佳眼科医師に「目の紫外線対策」について聞いた。
杉本眼科医師によると、紫外線に目を直接されさないことが大切なので、UVカット付きのサングラスを日常的に掛けるのが良いという。フレームは、すき間から紫外線が入らないよう、目の周りをしっかりとカバーする大きめのものがおすすめだという。
また、紫外線でダメージを受けた角膜を放置すると、炎症が悪化したり、眼病を引き起こす原因にもなるので、角膜のダメージを修復する目薬でケアすることも重要とのこと。組織の代謝を促す活性型ビタミンB2や、角膜にうるおいを与えて保護するコンドロイチンなどの成分が含まれている目薬を選ぶのがよいという。
※調査対象：20～40代女性 500名 ※年代ごとに均等割付、調査期間：2018年3月15日～3月16日、調査方法：インターネット調査。
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