世界最大手のアイウェア企業であるエシロールルックスオティカは4月9日(火)、同グループのルックスオティカジャパンが、メガネ専門店「和真(わしん)」の株式譲渡による買収を完了したと発表した。
「EssilorLuxottica closes the acquisition of Washin | EssilorLuxottica」
(スクリーンショット)
エシロールルックスオティカは、150の国に650の拠点と18,000の店舗を展開し、従業員数は20万人を超える世界最大手のアイウェア企業。遠近両用レンズのバリラックス、調光レンズのトランジションズといったレンズブランド、レイバンやオークリー、オリバーピープルズ、さらにラグジュアリーブランドのライセンスを含むアイウェアブランド、サングラス・ハットやレンズクラフターズなどのメガネ小売店ブランドなど傘下に置いている。日本においては、2018年にメガネフレームメーカー「福井めがね工業」を買収し、2021年に福井県鯖江市に製造拠点を開設している(下記リンク参照)。
「EssilorLuxottica」
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和真は1951年に根岸亨氏によって設立され、埼玉県浦和市(現さいたま市)に最初の店舗をオープンした。現在は関東など東日本を中心に店舗を展開し、銀座や新宿の旗艦店をはじめとする直営店73店舗、フランチャイズ12店舗、フレンドショップ加盟店138店舗を有している(※1)。売上高は84億7,400万円(2021年度グループ実績)となっている(※2)。
「メガネ専門店 - 和真(ワシン)」
(スクリーンショット)
ルックスオティカジャパンは、日本国内でレイバン、オークリー、オリバーピープルズのブランド直営店、百貨店内のアイウェアコーナーを含む約70店舗でアイウェア小売事業を展開している。和真を買収したことで、日本市場におけるアイウェア小売事業のさらなる成長を目指すとしている。
この記事の執筆時現在、和真のホームページには今回の買収に関する内容は見つからなかった(下記リンク参照)。
【追記:2024年4月12日(金)】
「会社概要 | メガネ専門店 - 和真(ワシン)」において、代表者が「代表取締役社長:フランチェスコ・アルクーリ」に変更になったのを確認した。
エシロールルックスオティカジャパン ジェネラル・マネージャー兼、和真 代表取締役社長のフランチェスコ・アルクーリ(Francesco Arcuri)氏は、次のように述べている。
「この瞬間と未来に大きな期待を寄せています。この買収は、日本で小売事業やブランド認知、そして卸売業者とのパートナーシップに対する当社のこれまでの投資を戦略的に補完するものであり、眼鏡業界の発展を支援することで日本におけるビジョンケアをさらに向上させるという当社の姿勢を確実にするものです。近年、我々は約 70 ヶ所の直営店網の開発に投資しており、和真の持つアイケアに関する広範な知識は、当社や卸先企業がビジョンケアを向上させ、日本の人々に高品質の製品とサービスを提供するのに役立つことでしょう。」
和真の創業家の根岸孝子氏は、次のようにコメントした。
「70年以上の歴史を持つ和真を新たなステージへと前進させるにあたり、和真と従業員がお客様に変わらぬ高品質で専門的なサービスを提供し続けるために、今回の合意に至りました。グローバルに展開しながらも日本への特別な敬意をを示し、和真の創業からの理念を共有するエシロールルックスオティカのグループに加わることで、革新的な製品と技術により質の高いビジョンケアと消費者体験を提供することができるようになります。」
※1・※2:「会社概要 | メガネ専門店 - 和真(ワシン)」より。