メガネの一大産地として知られる福井県鯖江市に本社を置く「佐々木セルロイド工業所」は、メガネフレームを製造・販売したい職人を育成する「独立コース」の2024年度の募集を開始する。
「独立コース」は、メガネの製造現場における若い人材の不足を解消することを目指し、10年でメガネ職人として独立できるような育成プログラムを提供するものだ。自分がデザインして製造したメガネフレームを販売して生計を立てることを、独立後の最終目標に設定している。2023年度の募集には多数の応募があり、2名を採用したという。
独立後は、佐々木セルロイド工業所が保有する設備を無償で貸与し、安定した収入が得られるよう外注先として一定量の仕事を発注するなど、製造・販売・プロモーション・経営の各面でサポートするとしている。
個人事業主として独立後に株式会社化する場合には、佐々木セルロイド工業所が出資することも検討するという。万一、独立後に経営が上手くいかなかった場合には、佐々木セルロイド工業所で従業員としての再雇用を検討することも可能とのことだ。
【Sasaki Celluloid】Factory Movie_short ver. - YouTube
佐々木セルロイド工業所は、昭和初期に創業。プラスチックメガネフレームのパイオニアとして、デザイン・企画提案から試作品製作、完成品製造まで手がけている。日本でも数少ないプラスチックメガネフレームを一貫製造する工場であり、200以上の工程をほとんど社内で行っている。そのため、メガネフレーム作りの技術を学ぶのに適した環境だと言えよう。
「独立コース」についての詳細は、佐々木セルロイド工業所ホームページ内の特設ページで紹介されている。7月26日(金)には、オンライン説明会が開催される予定だ。「独立コース」に興味・関心のある人、自分がデザインして製造したメガネフレームを日本に、世界に販売していきたい人には、貴重な機会となりそうだ。
「独立コース – 佐々木セルロイド工業所」
(スクリーンショット)